マルチツールの機能(まとめ)

用途別のパーツと機能性
パーツ自体の機能はもちろん、ディティールの工夫も山では重要となる。特にマルチツールは、自分にとって使いやすいタイプを把握しておきたいところだ。マルチツール の機能はタイプによって様々だが、基本となるのは刃物だ。ほとんどのマルチツールにはナイフが付き、モデルによっては大小のブレードが2つ付いているモノもある。またブレードにも直刃と波刃があり、それぞれにカットが得意な素材が異なっていて、使い勝手も大きく違ってくる。ナイフの使用時には強い力を入れる状況も想定され、この時ブレードを買う実にロックさせる仕組みになっているタイプは安全度が高い。ロック機能がないタイプであっても、固めに留まるモノを選ぶべきだ。
同じ刃物でもハサミはナイフと違い、細かな作業にも向いている。食品のパッケージの開封や道具の修繕、怪我をした際の応急処置などの時には、ナイフよりもハサミの方がはるかに使い勝手が良い。ハサミは予想以上に活躍の場があるのだ。同様に細かな作業に適した機能がプライヤーだ。普段はあまり使うことがなくても、突然の道具の破損や修理など、本当に困った時にこそ力を発揮してくれる重要な存在である。
バックパックへ荷物を詰める時に扱いにくい山道具の筆頭が、細長いカトラリー類だろう。硬い金属製は他のギアやウェアを傷つける原因となり、プラスチックや木製のタイプでは、カトラリー自身が破損し、折れたり割れたりといったトラブルが生じる恐れも高い。その為、2つに分割できたり、またはスライドして短縮できたりと、コンパクトに収納できる仕組みのモノはパッキングに適している。硬めの素材の収納ケースが付属されているモノも有用だ。専用ケース内への保管は衛生面でも安心である。